中部横断自動車道の全線開通

今月は、観光と富士山をテーマにお送りします。今回は、今年、静岡・山梨間の全線開通を予定している「中部横断自動車道」について、県高速道路推進課の三枝光佑さんに伺います。
 
小松アナ:中部横断自動車道、改めてどんな道路か教えてください。
三枝さん:中部横断自動車道は、静岡県静岡市を起点に山梨県甲斐市を経由しまして長野県の小諸市に至る132㎞の高速道路です。新東名高速道路をはじめ、中央自動車道、上信越自動車道と接続し、全線が開通すると、住民の交流・物流や観光等がますます発展することが期待されています。昨年7月には、長崎知事が総務省へ要望を重ね、新直轄方式区間の県費負担額が大幅に解消されました。また、11月には南部ICから富沢ICの6.7㎞が開通し、新東名高速道路から道の駅「なんぶ」までが高速道路でつながりました。この部分の開通で、山梨県庁から静岡県庁間の所要時間が2時間以内に短縮され、静岡県がより近くなりました。
 
小松アナ:これまで開通によってどんな効果が?
三枝さん:先ほどお話しした時間短縮効果の他、全体の交通量も徐々に増加しています。例えば、下部温泉IC・六郷IC間の開通により、隣接する六郷IC・増穂IC間の交通量は開通6ヶ月後に約1割増加しました。中部横断自動車道の交通量が増加すれば、並行する国道52号の交通量が減少し、混雑緩和に繋がります。。

小松アナ:今年中に静岡-山梨間が全線開通ということですが、どんな効果が期待されますか?
三枝さん:まずは、中心地まで1時間以内で行き来できる「1時間圏域」に暮らす人が、身延町で約5割、南部町で約2割増えると予想されます。通勤、観光、ビジネスなどにおける移動時間短縮により、アクセス圏域の人口が増加すれば、より暮らしやすい住環境が整えられると期待されています。また、現在、静岡県の清水港では農水産物の輸出促進に向け、港湾施設を整備中です。清水港への物流ルートが確立されることで、山梨の主要農産品であるモモ・ブドウ等が、海外へ、主に台湾・香港への輸出量が増加することに期待が高まります。さらに、観光面においても、開通にあわせたツアーが企画されるなど、沿線地域の観光交流が拡大する予定です。昨年のGW期間中は峡南地域の観光客数が、3割ほど増加しました。また、中央自動車道などの幹線道路が通行止めの際には、広域迂回路として活用されることが期待できます。

clover clover clover
 
YBSラジオ『やまなしINDEX』は放送後に当ホームページにてお聞きいただけます。