今月は、去年12月に策定されました山梨県総合計画について、4回に渡りお伝えします。3回目は「2040年の山梨県の将来像と戦略」について、政策企画課の山本聡一郎さんに伺います。
小松アナ:2040年というと今から20年後です。具体的にどのような将来像があるのでしょうか?
山本さん:本県が目指すべき姿である『県民一人ひとりが豊かさを実感できるやまなし』の実現に向け、この総合計画では、5つの2040年山梨県の将来像を設定しています。今日はそのうち2つの将来像とその戦略を紹介します。まず将来像の一つ目は「価値を生み出す産業」です。2040年には、リニア中央新幹線の開業や中部横断自動車道の開通により、ヒトやモノ、情報の流れが大きく増加。国外への県産品の販売や、ベンチャー企業の集積などが進むと考えています。また、県内の産業は、高付加価値化が進み、魅力的な仕事や憧れとなる職場が増え、十分な収入を得ながら、自分の能力と可能性を生かすことができる場となっています。
小松アナ:そんな将来を迎えるための戦略は?
山本さん:計画では攻めの「やまなし」成長戦略としてまとめました。明治期の中央本線、昭和期の中央自動車道のように、本県は、県外との新たな交通手段が確立したことを契機に、大きく発展してきた歴史があります。中部横断自動車道の開通や、リニア中央新幹線の開業には同じようなチャンスがあると考えています。そのため、機械電子産業、農産物、観光資源など、本県の強みを生かして、県外や海外の需要を積極的に取り込むとともに、ICTを活用した新しいサービスなど、時代に対応した産業の振興を推進し、県内経済の活性化を図ります。
小松アナ:二つ目の将来像について教えてください。
山本さん:二つ目の将来像は、「一人ひとりの可能性を広げる教育」です。2040年の山梨県では、教員が児童・生徒一人ひとりに向き合う時間が増え、ICTの利用と合わせて、それぞれの個性や能力に応じた教育が行われています。また、将来のキャリアプランや自分の能力の可能性を広げる環境が整備され、次の世代を担う人材の確保・育成が図られています。そんな将来像を実現させるための戦略は「次世代「やまなし」投資戦略」です。少人数教育など一人ひとりの個性を生かした教育の推進、産業界などと連携した産業を支える人材の育成・確保、これからの時代を生きる力を育む文化芸術やスポーツの振興による可能性の発揮といった3つの政策により、次代を担う人材の育成・確保を図ります。
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