今月は、「文化芸術特集」をお送りしています。経済産業省では、毎年11月を「伝統的工芸品月間」と定めています。今回は、山梨の伝統工芸品について地域産業振興課の大森恵子さんに伺います。
小松アナ:山梨の伝統工芸品にはどのようなものがあるのでしょうか?
大森さん:県では、主に日常生活に使用されるもので、製造過程の主な部分が手作りであり、伝統的に使われてきた原材料が主な原材料として用いられ、50年以上の歴史がある伝統的な技術・技法により製造されたものを郷土伝統工芸品に認定しています。現在、甲州水晶貴石細工、甲州印伝、甲州雨畑硯、甲州大石紬織物、甲州手彫印章、甲州武者のぼり・鯉のぼり、西島手漉和紙、親子だるま、甲州鬼瓦、市川大門手漉和紙、山梨貴宝石、富士勝山スズ竹細工の12品目が認定されています。そのうち、約1000年前、昇仙峡の奥地金峰山で水晶の原石が発見されたことに起源をもつ「甲州水晶貴石細工」や鹿革に漆で模様を付けたものが特徴で、この革を使って様々な製品が作られる「甲州印伝」、江戸時代、御岳山系に良質で巨大な水晶鉱が発見・発掘されたことから歴史が始まった「甲州手彫印章」の3品目は国指定の伝統的工芸品に認定されています。
小松アナ:これらの伝統工芸品に私たちが身近に触れられる機会はありますか?
大森さん:笛吹市石和町にあります「やまなし伝統工芸館」では山梨県の伝統工芸品について、作品、工芸用具、作業風景の再現や歴史的な資料などを展示しています。また、さきほどの国指定の伝統的工芸品についても、作品を展示しています。甲府市の山梨県地場産業センターかいてらすでは山梨を代表する特産品、工芸品の案内・販売を行っています。そして来月、12月7日(土)、8日(日)の二日間、甲府市大津町のアイメッセ山梨で開かれる甲斐クラフトフェアー内の「山梨郷土伝統工芸品共同展示会」ブースで水晶貴石彫刻や甲州印伝など伝統工芸品を体験・実演することができ伝統工芸品を身近に感じられるイベントとなっていますので、ぜひお出かけください。
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