信玄公と隠し湯

 

山梨放送アナウンサーの加藤響子です。

 

山梨県がお送りする『やまなしＩＮＤＥＸ』です。3月は「信玄公祭り」を特集します。

 

今回は『信玄公と隠し湯』です。

 

「隠し湯」は、封建制が存在した時に土地の領主が独占的に利用した温泉で、戦いで傷ついた兵士の治療や休養、また金山などで働く人々の療養などに使われました。

 

武田信玄公も領内には温泉が多いこともあり温泉の発見、開発にことさら熱心だったと言われています。

 

「信玄公の隠し湯」と言われているのは、甲府市の湯村温泉、積翠寺温泉、早川町の西山温泉、富士川町の赤石温泉、山梨市の岩下温泉、川浦温泉、甲州市の田野温泉、北杜市の増富温泉など山梨県内に数多くありますが、中でも下部温泉は信玄の父親である信虎の時代から武田家公認の湯として栄えています。

 

信玄の時代には川中島の合戦で負傷した兵士が傷を癒したとも言われ、近年では毎年5月に「信玄公かくし湯まつり」が催され、武田二十四将や家来を従えた信玄公一行が鎧兜を身に着けて温泉街を練り歩きます。

 

また、下部温泉の古湯坊源泉館には信玄の書いた免状が保存されており、ロビーで複写を見ることができます。

 

このような「信玄公の隠し湯」は山梨のみならず、長野にも多く点在し、武田の勢力が及んだ静岡、岐阜などにも存在するとされています。

 

「隠し湯」という言葉は後世になってからのものですが、大切な兵が療養していたので、その場所は極力秘密にしておく必要があったのかもしれません。

 

戦国最強と言われた甲斐武田の甲州軍団の強さの秘密は温泉にあったのかもしれないですね。

 

さて、甲州軍団と言えば春の観光シーズン幕開けを飾る一大イベント「信玄公祭り」。第45回となる今年の祭りは、4月8日（金）から10日（日）までの3日間開催されます。

 

メインイベントの甲州軍団出陣は9日（土）。信玄公役に俳優の陣内孝則さん、勘助役に俳優の川口真五さんを迎えて甲府の街を盛り上げます。今から楽しみですね。

 

今日は「信玄公と隠し湯」をご紹介しました。来週のインデックスは「信玄公と二十四将」です。

 

山梨県がお送りした「やまなしＩＮＤＥＸ」。お相手は加藤響子でした!!それでは良い週末を。