句碑の里の千本桜

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4月は県内の桜スポットを特集しています。

2回目の今日は句碑の里の千本桜です。
 
句碑の里は、山梨百名山の一つ、富士見山の麓、身延町久成地区にあります。
 
約1kmにわたる道路沿いに、全国の俳句愛好家等から寄せられた俳句や短歌を刻んだ石碑が1,000基以上点在しています。
 
この「句碑の里」ができたきっかけは、身延町に届いた一つの俳句にあります。1988年に町おこしグループ「逆手塾」が、郷土を盛り上げるイベントとして、落語家の入船亭扇橋さんを招いて落語会を催しました。
 
扇橋さんに地元でとれる桑の実のジャムをお礼に贈ったところ、お礼の俳句が送られてきたのです。
 
そこで、「甲州は石の産地で、町には石工も多い。扇橋さんの句を句碑にしてみよう」というアイデアが生まれ、富士見山中腹の久成地区の道の脇に建てたのが第1号の句碑でした。
 
そこから、「日本中に俳句を募って句碑の里にすれば、ユニークな名所になる」と構想が一気に広がり、「逆手塾」も、「句碑の里を育てる会」に変身。「あなたの句碑を建てませんか」との呼びかけが、テレビや雑誌でも紹介され、全国から問い合わせが殺到。今や1キロの道筋に1,000基以上が並ぶまでになりました。
 
その中に、永六輔さんの石碑があります。句碑の里を育てる会が、永さんの出演する旅番組に手紙を送ったことから親交が始まったといいます。
 
永さんは「芭蕉も山頭火も来なかったけれど中富町は地球の真ん中句碑の里」という作品を「句碑の里を育てる会」に贈り、ここが俳句の聖地になってほしいとの想いを伝えたということです。
 
さて、春を迎えた句碑の里は、辺り一面に千本桜が咲き誇り、石碑を色鮮やかなピンクが包み込みます。例年の見頃は4月中旬~4月下旬です。桜に彩られた俳句の聖地の荘厳な風景を是非味わいにお出かけ下さい。



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