一之酉祭典

今回のインデックスは…一之酉祭典


1月は新年のお祭りを特集しています。
4回目の今回は市川三郷町上野にある表門(うわと)神社に古くから伝わる祭り、一之酉祭典です。


祭典が行われるのは毎年2月の第一日曜日。
少しずつ春の暖かさが顔を覗かせる時期に行われますので、甲府盆地に春を告げるお祭りと言われています。

祭の当日は、表門神楽保存会のみなさんが「須佐之男命(すさのおのみこと)」などの木彫りの面を付けて、町の文化財に指定されている「太々(だいだい)神楽」の「大蛇(おろち)退治の舞」などを披露します。神楽は全部で14座もあって、夕方までかけて奉納が行われます。

この太々神楽、始まったのは、今からおよそ2300年も前。表門神社が鎮座した弥生時代からと言われています。

後世になり、甲斐守(かいのかみ)の逸見冠者源義清が鎮守としてこれを敬い、館の中に神輿を迎え、神楽を奏して御台所祭(みだいどころまつり)を行って以来、毎年必ずこれを行ったことから、甲州でもっとも古い神様であると称されています。

義清がはじめて館中に神輿を迎え、神楽を奏したのが酉の日であったことに基づき、今でも2月最初の酉の日を大神事としています。

奉納される神楽は、典雅な奏楽のまにまに、それぞれの衣裳と面をつけ、一切無言、身振手振りのみで真心を以って優雅に、荘厳に演舞します。

また、この他にも、昭和15年以来70年以上続く、表門神社の氏子の小学6年生女子による舞、「浦安の舞」の奉納も行われます。  


この表門(うわと)神社の祭神は倉稲魂命(ウガノミタマノミコト)、天照大神(アマテラスオオミカミ)、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)のほか、大聖文殊(たいせいもんじゅ)が祀られています。大聖文殊は学びの神、知恵文殊として信仰されており、ここ表門神社は日本三文殊の一つとして崇められています。


千年の伝統を誇る一之酉祭典での厳かな太々神楽の舞はもちろん、知恵文殊として知られる受験生の願掛けスポットの一つでもある表門神社。
新たな年の始まりに、ぜひお出かけしてみてはいかがでしょうか。


clover clover clover

「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。

是非お楽しみ下さい!