2014年1月アーカイブ

今週のインデックスは…湯立祭(ゆたてまつり)


一年で一番寒さが厳しく、体調を崩しがちなこの時期、各地で無病息災を祈念する行事が行われます。

笛吹市御坂町二之宮にある「美和神社」で行われる「湯立て祭り」もその一つ。美和神社の湯立ては、言い伝えによると平安時代の西暦880年から始まったとされる伝統ある神事で、現在県内でこの湯立神事を行うのは美和神社だけという貴重なものです。

そもそも、湯立ては神楽の中の儀式の一つでした。
古くは盟神探湯 (くがたち)といって、真偽、正邪を決定する方法として湯に手を入れさせ、その火傷の程度によって、罪の有無や程度を決める神明裁判が行われていました。つまり、湯は神の意志がこもるものとして神聖視されていたのです。

その湯立て祭り、美和神社では毎年2月8日に行われています。
当日はまず、厄年や還暦を迎えた方の無病息災(厄除け)が拝殿において祈願され、その後に拝殿の前で天狗舞を行って四方八方の邪気を祓い除けます。

そして、その後に直径50センチ、深さ40センチ程の鉄製の窯で湯を沸かし、窯の中に笹を浸し、集まった人へ湯を振りまき、無病息災を祈ります。

毎年、県外からもその御利益を授かろうと訪れる方がいるそうです。


さて、湯立て祭りが行われるこの時期は、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が急増する季節です。現在県内でも猛威をふるっていますが、丁寧な手洗いを欠かさないこと、また外出先から戻ったら必ずうがいをすることなど、私たちが簡単にできることで感染症の予防になります。

感染症のピークは、概ね2月末くらいまでと言われていますが、寒い冬を元気に乗り切って春を迎えるために、日常生活での対策をしっかり講じていただくのはもちろんですが、昔から受け継がれている伝統行事である湯立て祭りにもお出かけになって、ご自分、ご家族の無病息災をお祈りするのも良いのではないでしょうか。


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今週のインデックスは…樹氷まつり

1月に入り、この冬一番の寒気が日本列島に流れ込み、山梨県内も一段と厳しい寒さにみまわれ、まさに冬本番となりました。 

厳しい冬の時期、県内にはさまざまな冬の風物詩があります。
その中でも、富士山が世界遺産に登録されて注目を集めている富士北麓では、冬と言えば「冬花火」と西湖野鳥の森公園で行われる「西湖樹氷まつり」が話題を呼んでいます。

特に西湖樹氷まつりは、富士山が見える広大な敷地にダイナミックな氷のオブジェが作られ、まつり期間中の夜は、さまざまな色にライトアップされた氷のオブジェがとても幻想的です。
この幻想的な氷の芸術を、毎年、多くの観光客が県内外から訪れ楽しんでいます。私も樹氷まつりを見に行ったことがありますが、天気の良い日は、氷のオブジェにキラキラと太陽の光があたり、とても美しい光景を演出していました。

この氷のオブジェ、地元の皆さんが毎日愛情をこめて少しずつ水をかけながら製作しているのをご存じでしたか?

また、会場となる西湖野鳥の森公園は、青木ケ原樹海に囲まれ、ヤマガラ、ホオジロ、メジロをはじめ、およそ60種類もの野鳥が生息しており、園内のあちこちに餌台が置かれているので、鳥たちの羽を休める姿を観察することもできます。樹氷とともに野鳥に遭遇することができたら素敵ですね。

さて、今年の樹氷まつりの見所は、昨年、富士山が世界遺産に登録されたことにちなんでメイン・オブジェ!およそ6mの大きな富士山が登場するそうです。その他にも東京スカイツリーやピラミッド、干支にちなんだ馬のオブジェもつくられるそうです。透明な氷のオブジェが、冷たい空気の中にキラキラ光り、訪れる人を出迎えてくれる光景は、とても綺麗です。

開催期間は、1月25日土曜日から2月2日の日曜日までです。      
平日は午前10時、土日は午前 9時からです。ライトアップは午後5時から9時までとなっています。

まつり会場では特産品の販売や「がらぽん抽選会」なども行われるそうなので、今週末は富士の麓にお出かけになって、凛と澄んだ空気とともに氷の芸術観賞を楽しまれてみてはいかがでしょうか。


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今週のインデックスは…富士八海


昨年、世界遺産に登録された富士山と周囲にある神社や湖沼などの構成資産。その構成資産のひとつに富士五湖の湖があります。しかしその富士五湖という名称は、実は昔からあったわけではないのです。   

江戸時代には、富士八海と呼ばれていました。富士吉田市にある明見湖と、現在は水が枯れている泉津(せんづ)湖、そして市川三郷町にある四尾連湖を含めた八つの湖を総称して富士八海と呼び、多くの富士講信者がこれらを巡り修行していたのです。これがいわゆる内八海巡りです。いずれも霊場とされ、それぞれに八大竜神を祭っています。  

富士五湖は、私たちも良く耳にして馴染もあります。しかし、その他の湖はあまり知られていないと思いますが、面白い話も結構あるのです。

まず、泉津湖には「御手洗竜王(みたらしのりゅう おう)」をまつっています。源頼朝が富士で狩りをした時に、家来ののどの渇きを癒すため浅間神社に祈りを込めて岩をむちで打ったところ、水が出てきたという伝説があります。

また四尾連湖には、昔から雨乞いの伝説がありました。今から三、四百年前。二人の兄弟の侍が、湖に住む怪牛を射止めますが、残念ながら犠牲になってしまいます。その年はひどい干ばつで人々が苦しんでいましたが、間もなく大雨が降り出したそうです。それ以来、干ばつの時には、兄弟の墓に詣でて牛の頭を湖水に沈めて雨乞いを行ったと伝えられています。

そして明見湖は、湖面に蓮が植生していることから「はす池」と呼ばれています。

これらのように富士山にまつわる名所には、隠れた伝説がいろいろあります。富士山周辺にちょっとお出かけになった際には、昔からの言われに耳を傾けて、新たな発見と共に郷愁の念にかられてみてはいかがでしょうか。


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今週のインデックスは…山田の神楽獅子


山梨県の無形文化財にも指定されている「山田の神楽獅子」。市川三郷町、旧六郷町落居の山田地区で行われている小正月の伝統行事で、獅子舞を披露して五穀豊穣、家内安全、悪霊退散などを祈ります。

このルーツはとても古く300年ほど前、重兵衛という人が京の都で宮仕えした際に、優雅な獅子舞に魅せられて、その奥義を修得しました。その後ふるさとに戻り、村の若い人達に伝授し、1月14日の道祖神祭で舞ったことが始まりと言われています。毎年1月14日に近い日曜日に実施され、今年は12日に獅子舞が披露されます。

この舞には、5つの種類があり、とくに「四ツの舞」、「狂いの舞」という舞は、芸の修得がとても難しく、体力を要することから、獅子舞の極意とも言われています。

また、その昔、「山田の神楽獅子」は、舞手、太鼓、笛に限らず、獅子舞を演じる者は、地区内における各家の長男のみが行うという厳しい決まりがありましたが、少子化などの影響もあり、平成12年からは地区の「山田神楽獅子保存会」に役割が引継がれています。

舞は30分ほど行うことのもあるので、昔は全ての家を回ると深夜までかかったそうですが、現在は保存会メンバーが厄年に当たる人の家や新築・結婚・出産などお祝い事のあった家を訪れています。

新年を迎え、県内各地でこうした伝統行事が行われます。
地域に古くから伝わる文化を後世に引き継いでいくためにもみんさんもぜひおでかけになって、一年の幸せを祈ってみてはいかがでしょうか。


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