子抱き富士

今週のインデックスは…子抱き富士


世界遺産となった富士山。この日本一の山は、見る時間や方角などによって様々な名前が付いています。例えば「ダイヤモンド富士」や「紅富士」がそうです。そして今回ご紹介するのが「子抱き富士」。何ともユニークなネーミングです。

富士北麓、精進湖畔の他手合浜(たてごうはま)から富士山を眺めた時に、大きな富士山の手前に小さな山が重なって見えます。まるで富士山が子どもを抱いているように見えることから「子抱き富士」と名付けられたのです。

子供のように見える山の名は、大室山(おおむろやま)。日本一の高さを持つ富士山との比較では非常に小さく見えますが、雲仙岳や榛名山とほぼ同じで1,468mもあり、決して子どものように低い山ではないのです。 


さて子抱き富士を眺められる精進湖周辺には、古くからの歴史を感じさせてくれるスポットがあります。そのひとつが精進湖諏訪神社です。

甲府と東海道を結ぶ中道往還から駿河への国境鎮守の神として歴代国主から手厚く保護されていました。境内には高さは40m以上、幹は10mを超える「精進の大杉」と言われる巨木があり、国の天然記念物に指定されています。樹齢はなんと1200年。

そして、精進湖諏訪神社には、もう一つ見所があります。実は、天井に百人一首が描かれているんです。様々な人物が一首ごとに描かれていて、それだけでも見応え十分です。


また、精進湖周辺には、かつての宿場町として栄えた歴史を今に伝える古民家が残っています。現在は地域活性化を目的に、一般の方が田舎暮らしを体験できる施設として貸出されています。土間や囲炉裏がある生活を体験しながら富士山を眺めるのも、楽しい思い出になります。


子抱き富士をはじめ、富士山は周囲の景観とも相まって様々な表情を見せてくれます。

富士山の周辺には、たくさんの貴重な自然や歴史が埋もれていますので、皆さんもまだ知らない富士山の風景や、周辺のスポットを訪れてみてはいかがでしょうかconfident


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