今週のインデックス…本栖湖
「本栖湖」は遙か昔、精進湖や西湖と一つの湖でしたが、富士山の噴火によって今のように3つに分断されてできたといわれています。
驚くのは湖の水深です。
富士五湖の中で一番の深さがあり138mもあります。穏やかな水面からは想像ができない深さで、全国の湖と比べても屈指の深さだそうです。
そして、湖水は瑠璃色にきらめき、透明度は抜群で、目を見張る美しさをもっている湖です。
また本栖湖は、湖の美しさとあわせて富士山の眺めも見事です。
特に湖北岸からの眺めは絶景で、現在の千円札や昔の5千円札に描かれています。
これは富士山写真家の故・岡田紅陽氏が撮影した写真「湖畔の春」をモデルにデザインされた本栖湖の湖面に映る「逆さ富士」の図柄で、めったに見ることができない素晴らしい光景の一つなんです。
私たちが毎日のように使っている紙幣に描かれている美しい富士山の姿が、本栖湖からの景色というのは、山梨県民としてはとても誇らしい気持ちになりますね。
さて湖畔の南には、1485mのこんもりとした竜ヶ岳があります。この山は、山梨が誇る冬の風物詩、年末年始にはダイヤモンド富士を見ることが出来る山として知られています。
さらに竜ヶ岳と呼ばれる由来にはいくつかの言い伝えがあります。
富士山が噴火した時、真っ赤に焼けただれた溶岩が本栖湖に流れ込み、水が煮えたぎってしまいました。湖の主の竜が熱さに耐えきれなくなり、湖から逃げ出し、小富士に駆け昇ったことから竜ヶ岳と呼ばれたそうです。
他にも延暦19年(西暦800年)湖底に住む竜が富士山の大爆発を村人たちに告げ、小富士の山頂に昇り、それから竜ヶ岳と呼び信仰の山になったなど、興味深い伝説が色々あります。
静かなたたずまいの中に、神秘的な雰囲気を醸し出している本栖湖。この夏、瑠璃色の湖に涼を求めて訪れて見てはいかがでしょうか。
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!