2013年8月アーカイブ

今週のインデックスは・・・河口湖


富士五湖の中で一番面積が大きいのは山中湖、2番目に大きいのは河口湖です。これはみなさんご存じかと思いますが、では湖岸線が一番長い湖は?

そうです実は河口湖なのです。ご存知でしたか?

河口湖は東西に長く、周囲の長さは20.94kmで一番なのです。湖畔をぐるっとまわると桜やラベンダー、そして紅葉のスポットなど楽しみどころ満載の湖です。


さて、富士山世界遺産の構成資産である河口湖には数々の名所があります。

南岸と北岸を結ぶ河口湖大橋。その北岸には産屋ヶ崎があり、木花開耶姫命がここで出産をしたという伝説から、産屋ヶ崎と呼ばれるようになりました。

周辺には、9世紀後半に起こった噴火を契機に、北麓側に初めて建立された浅間神社であると伝えられている河口浅間神社や、富士山中に最も早く祀られた神社であるとも伝えられている冨士御室浅間神社といった『信仰の対象』としての富士山の普遍的な価値を示す構成遺産資産も存在します。

富士講の開祖とされる長谷川角行が水行を行なった湖の一つも河口湖です。

いつの時代も変わらず巡礼の対象となったのが富士五湖、そしてこの河口湖だったのですね。


河口湖は、景勝の地でもあり、湖面に映える富士山は「逆さ富士」と呼ばれ、名所としても有名です。多くの芸術家とゆかりが深く、風光明媚な景観を題材にした文学や絵画が、富士五湖の中では最も多いのではないでしょうか。

代表的なものとして、甲府盆地から河口湖へ抜ける御坂峠から望む逆さ富士を描いた葛飾北斎の「甲州三坂水面」、峠を登りきって目に飛び込んできた富士と河口湖の雄大な景色を旅人の目線で描いた歌川広重の「甲斐御坂越」が挙げられます。


みなさん暑い日が続きますが、富士山と芸術に触れ、世界遺産にふさわしい価値に触れて見てはいかがでしょうか。


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今週のインデックスは・・・山中湖


今週はスタジオを飛び出しまして、やまなし住みます芸人のいしいそうたろうさんと一緒に山中湖にやってきました。


原:
富士山が世界遺産になりまして、こちらの山中湖村でもいろいろな取り組みが行われています。
  
まずは景観に配慮した標識などの整備。

村内104箇所にある消火栓や消火ホース収納箱、消火栓標識の支柱の色を赤や白から茶色に塗り直しているんです。さらにガードレールやオレンジ色のカーブミラーなども順次茶色に統一して行くということです。
   
いしい:
目の前にある電柱も、全部茶色ですね。

原:
これも富士山とのコントラストが良いようにと塗り直しているそうです。

いしいさん、この近くに山中湖畔などにあった流木で作った白鳥などのオブジェがあるそうですよ。

いしい:
行ってみましょう!


・・・run


原:
山中湖村役場にやってきました。

いしい:
さっそくオブジェが!すごく大きいですね!

原:
玄関でお迎えしてくれるのは、木で出来たこぶ白鳥2羽、くちばしを突き合わせるように座っています。そして富士山に、村のキャラクターの「姫まりもちゃん」です。

山中湖村役場・企画まちづくり課の高村課長にお話を伺います。

  
Q:
どういったもので作られているんですか?

A:
山中湖に倒れている木や、流れて来た流木など、廃材を使って何か出来ないかということで、今回チェインソーアートを考えました。
 
Q:
見ている方にはどんなことを感じていただきたいですか?

A:
この清掃活動を使ってやっていくことに、山中湖の魅力を感じて頂き、多くの人に訪れて頂ければと思います。

Q:
実際に玄関でお出迎えをしてもらうと、私たち訪れる人も、環境保全に努めなくてはいけない気持ちになりますね。

A:
観光客が多く訪れるとゴミとかの問題もあります。そういう所で、廃材を使うことによって、観光客の方もゴミを捨てないとか、感じて頂ければと思います。


原:
高村さんありがとうございました。

いしいさん、今日はいかがでした?
 
いしい:
世界遺産になった富士山を間近に見て、私も山中湖のハクチョウのように真っ白で清らかな気持ちになりました。

原:
私たちもこの景観を守って行きたいですね。


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今週のインデックス…本栖湖


「本栖湖」は遙か昔、精進湖や西湖と一つの湖でしたが、富士山の噴火によって今のように3つに分断されてできたといわれています。

驚くのは湖の水深です。
富士五湖の中で一番の深さがあり138mもあります。穏やかな水面からは想像ができない深さで、全国の湖と比べても屈指の深さだそうです。

そして、湖水は瑠璃色にきらめき、透明度は抜群で、目を見張る美しさをもっている湖です。


また本栖湖は、湖の美しさとあわせて富士山の眺めも見事です。

特に湖北岸からの眺めは絶景で、現在の千円札や昔の5千円札に描かれています。
これは富士山写真家の故・岡田紅陽氏が撮影した写真「湖畔の春」をモデルにデザインされた本栖湖の湖面に映る「逆さ富士」の図柄で、めったに見ることができない素晴らしい光景の一つなんです。

私たちが毎日のように使っている紙幣に描かれている美しい富士山の姿が、本栖湖からの景色というのは、山梨県民としてはとても誇らしい気持ちになりますね。


さて湖畔の南には、1485mのこんもりとした竜ヶ岳があります。この山は、山梨が誇る冬の風物詩、年末年始にはダイヤモンド富士を見ることが出来る山として知られています。

さらに竜ヶ岳と呼ばれる由来にはいくつかの言い伝えがあります。

富士山が噴火した時、真っ赤に焼けただれた溶岩が本栖湖に流れ込み、水が煮えたぎってしまいました。湖の主の竜が熱さに耐えきれなくなり、湖から逃げ出し、小富士に駆け昇ったことから竜ヶ岳と呼ばれたそうです。
  
他にも延暦19年(西暦800年)湖底に住む竜が富士山の大爆発を村人たちに告げ、小富士の山頂に昇り、それから竜ヶ岳と呼び信仰の山になったなど、興味深い伝説が色々あります。

静かなたたずまいの中に、神秘的な雰囲気を醸し出している本栖湖。この夏、瑠璃色の湖に涼を求めて訪れて見てはいかがでしょうか。


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今週のインデックスは…精進湖


周囲7kmに満たない富士五湖で最も小さい湖が精進湖です。

四季折々の表情をみせてくれる精進湖の景観は、東洋のスイスとも呼ばれています。
この魅力に惹かれた一人のイギリス人船乗りによって古くから避暑地として海外に紹介されてきました。

1895年(明治28年)、イギリス人、ハリー・スチュワート・ホイットウォーズが、富士山を最も美しく眺められる地を求めて、1年がかりで富士山麓を巡り、ようやくたどり着いたのが精進湖だったそうです。

ホイットウォーズは、この風光明媚な土地に魅せられ、精進湖を永住の地と決めました。
彼は、精進湖を日本有数の避暑地「ジャパン・ショージ」として海外へ紹介し、結果、多くの外国人観光客が訪れるようになりました。 


富士五湖にできた最初のホテルも外国人専用として精進湖で創業されたそうです。
富士山、そして精進湖を含めた富士五湖の魅力は世界にも共通するのですね。


精進湖の近くに「赤池」と呼ばれる幻の湖が現われることがあります。  

「富士六湖」とも呼ばれ、住民や観光客の間で話題になるのですが、これは、くぼ地に雨がたまってできるのではなく、決まって精進湖の“水位”が上がった時に出現します。どうやら地面の下で精進湖とつながっているみたいなのです。

ちなみに精進湖、西湖、本栖湖の三つの湖も、水面の標高が同じことから昔から「三湖連絡説」と呼ばれています。しかし証拠があるわけではないので、謎が多くとっても興味がわきます。


この夏休み、精進湖そしてその周辺に出かけてみて、富士五湖随一と呼ばれる富士山を眺めてみてはいかがでしょうか。
 

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今週のインデックスは…西湖


西湖は、面積が2.12キロ平方メートルと五湖の中では4番目の大きさで、
深さが71.7メートルと2番目に深い湖です。

山梨県の天然記念物「フジマリモ」の群生地として知られています。


もともと富士北麓には東西に広大な「剗の海(せのうみ)」と呼ばれる湖が存在していました。
貞観6年(864年)に起きた富士山の大噴火(貞観大噴火)によって、大量に流れ出た溶岩で湖が分断され、現在の西湖と精進湖が誕生したのです。


また、西湖といえば「クニマス」の発見が、全国的にも大きなニュースとして取り上げられたのが記憶に新しいです。

クニマスは秋田県田沢湖のみに生息し、1940年代に絶滅したとされていました。
しかし、クニマスが絶滅する前に、西湖に10万粒の卵が移植されたという記録が残っていて、発見されたクニマスはその子孫ではないかと考えられています。

この発見をきっかけに、西湖と田沢湖は姉妹湖提携が結ばれています。


さて、そんな西湖ですが、世界遺産富士山の構成資産の1つとなっています。

昔、富士山を登拝する人々は、まず富士五湖やその周辺の洞窟などを巡礼し、身を清めてから富士山に登りました。

富士山頂には神仏が住んでいて、身を清め、祈りを込めて富士山に登ることで神仏の加護を受け、生まれ変わることができると考えられていたのです。

これらの信仰の対象としての富士山や周辺の構成資産についての情報は、富士河口湖町にある県立富士ビジターセンターで詳しく知ることができます。


この夏、改めて世界遺産富士山について学び、違った視点で西湖に目を向けてみてはいかがですか?


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