今週のインデックスは…藤切り祭り
千三百年来続いている「藤切会式大祭」は、
毎年5月8日に甲州市勝沼にある大善寺で行われます。
高さおよそ6mのご神木から13m程の大蛇を形どった藤の根を切り落とし、
それを若者が争奪するという勇壮なお祭りで、
県内外からも多くの観光客が訪れ、「藤切り祭り」として親しまれています。
大善寺のいいつたえによると、養老二年(718年)甲斐の国を訪れた僧の行基が、
日川渓谷の大石の上で修行をしていた時、夢の中に手にぶどうを持った薬師如来が現れたそうです。
それを喜んだ行基が、夢の中に現れた姿と同じ薬師如来像を刻んでこの地に安置しました。
それが今日の大善寺のはじまりと言われています。
そして行基は薬園を作って民衆を救い、ぶどうの作り方を教えたので、
この地にぶどうが栽培されるようになり
これが甲州葡萄の始まりだとも伝えられています。
さて「藤切り祭」で、ご神木から切り落とされた大蛇の藤の根を見事手に入れた者は、
その一年、無病息災といわれ、大変な御利益があるといわれています。
また、ご神木自体にも藤蔓が巻かれ、大蛇が切り落とされた瞬間、鉈を手にした若者達が、
次々と御神木によじ登っていき、下では若者達が投げ落とす藤蔓を待ちかまえる人達でごった返します。
この藤蔓を持ち帰ることができると大蛇同様、御利益があるといわれ、
この藤蔓も必至になって奪い合い、まさに奇祭と呼ぶにふさわしい光景です。
若者たちが一生懸命に奪い合う姿は、この季節の風物詩にもなっています。
お祭りの当日、藤切りは、午後5時からですが、
午前10時から12時までは大蛇を形どった藤の根を実際に触ることができます。
これに触ってもご利益があると言われていますので、
大善寺に足を運び幸せをつかんでみてはいかがでしょうか
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!