今週のインデックスは…万休院の舞鶴松
立春を過ぎ、梅が開花したというニュースもあちこちで聞こえ始めています。
厳しい冬が終わり、春がすぐそこまでやってきているんですね
今日はそんな植物の話題をお届けします。
皆さんは、山梨に日本を代表する松があったことをご存じですか?
それが「舞鶴松」。
北杜市武川町の万休院に植えられていた日本有数の名木です。
その舞鶴松、歴史を紐解いていくと、戦国時代までさかのぼります。
万休院は、1571年に武田家四天王の一人、馬場信春によって建てられました。
その場所には、もともと松が植えられていましたが火事で焼けてしまい、
その松を惜しんで2代目となる松が植えられました。
2代目の松は平成20年当時で樹齢は450年と言われ、
その枝が「鶴が大きく羽を広げた姿」に似ていたことから、
「舞鶴松」と呼ばれるようになったんです。
平成4年には周辺に枯山水の庭園も整備され、一般の人も気軽に訪れることができるようになりました。
しかし、平成16年ごろから万休院の周辺では、アカマツ林へのマツクイムシによる
被害が急速に増え始め、その被害は舞鶴松にまで及んでしまいました。
そして、関係者による懸命の措置も空しく、
平成20年、舞鶴松は惜しまれながら伐採されました。
この松がどれほど貴重だったかというと、
松の単木として国の天然記念物に指定されていたのは、全国でたったの6本だけ
だったんです。
そして今、万休院には、有志の皆さんの手によって3代目の松が植えられているんです。
2代目の松と枝ぶりが似ている樹齢100年の松が移植され、
新たな舞鶴松の歴史を刻み始めています。
さらに、庭園も改修が行われ、私たちの目を楽しませてくれます。
ちなみに、伐採された舞鶴松は新しい舞鶴松のすぐそばに安置されており、
今でもその面影を見ることができます。
また、近くには2代目舞鶴松の姿を写した鐘があり、誰でも自由に撞くことができるんです。
さて、山梨県には、34にも及ぶ国指定の天然記念物や特別天然記念物があり、
その中には、有名な神代桜もあります。
これから春を迎えて、満開の花で私たちを楽しませてくれるはずです。
私たちも、そんな山梨県の貴重な財産をみんなで守り、末永く受け継いでいきたいですね
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!