今週のインデックスは・・・ミレーの美術館
昭和53年開館の山梨県立美術館。
皆さんご存知のとおり、ミレーの美術館として、県内外そして世界的にも有名です。
ミレーの代表作、「種をまく人」や「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」などは、
その名前を聞いただけで、作品が頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
ジャン=フランソワ・ミレー
《種をまく人》 1850年
山梨県立美術館所蔵
ジャン=フランソワ・ミレー
《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》 1857-60年
山梨県立美術館所蔵
19世紀に活躍したフランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーは、
風景や農民の生活を中心に描く「バルビゾン派」と呼ばれる画家の一人です。
バルビゾンというのはフランスにある村の名前で、多くの画家がここに住み、
風景画などを中心に創作活動を行っていました。
ここで活動する画家を「バルビゾン派」と呼ぶようになりました。
ミレーも、1850年頃から、このバルビゾン村に滞在し、創作活動に励みました。
県立美術館では、ミレーの作品を精力的に収集し、
開館時2点だったミレー作品は、現在では約70点を超えるまでになっています。
世界的に見ても、ミレー作品の所蔵が多いことから、
「ミレーの美術館」と呼ばれるようになりました。
県立美術館では、所蔵しているミレーの作品約70点を一挙に展示する
「ミレーコレクションの全て」を年明け1月2日から開催します。
所蔵するミレーの作品全てを展示するのは今回が初めて。
ミレーといえば農民の生活、特に農作業などの作品が多いように思われがちですが、
普段の生活のちょっとした様子も数多く作品に残しています。
子育ての一場面だったり、動物にえさを与える場面だったり・・・、
なんだかちょっとホッとするような温かい作品も多いんです。
またコレクションの中でも、色鮮やかなパステル画は必見です。
ミレーの絵と言うと、「種をまく人」のように、厳しい農作業を落ち着いた色調で描かれた作品ばかりというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
明るい雰囲気のパステル画を鑑賞することで、ミレーの新たな魅力を発見できるかもしれません。
これらパステル画をはじめ、油彩画以外の作品は、保存上の事情から長期間明かりに当てておけないので、
展示の機会が限られています。
次回の展示はいつになるかわかりませんので、必見です。
県立美術館が所蔵するミレーの作品を一挙に公開する「ミレーコレクションの全て」。
「ミレーの美術館」の真骨頂を、皆さんも体験してみてください。
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!