今週のインデックスは・・・赤牛
梅雨のこの時季、緑が一層濃くなり、野に咲く花とのコンストラストがきれいですよね
韮崎市の西部に位置する甘利山では、麓から咲き始めたツツジの花が頂上付近で
ちょうど見頃を迎えています。
甘利山の標高は、1731メートル。
頂上近くまで道路が整備されているので、気軽に登ることができます
甘利山の中腹には、サワラ池と呼ばれる池がひっそりとあります。
畔には、キャンプ場や、宿泊のできる施設があり、夏になると家族連れなどがキャンプを楽しみます。
このサワラ池、「大蛇」や「赤牛」にまつわる話が諸説伝わっているんですよ。
今回は、代表的なものを紹介しますね。
昔、甘利山の麓一体を治めていたのが武田二十四将のひとり甘利左衛門尉昌忠(あまりさえもんのじょうまさただ)です。
ある日、昌忠の子ども達が甘利山にある池で遊んでいたところ、不運にも足を滑らせ池に落ちてしまいます。
亡骸も発見できず、昌忠は、「これは池の主の仕業に違いない」と怒り狂い、領民達とともに、切り倒した木などをこの池に次々と投げ込みました。
すると池から赤牛が現れ、別の池に逃げて行きました・・・。
というお話しです。
池に投げ込んだ木がサワラの木だったことから、この池のことをサワラ池と呼ぶようになったと言われています。
さて、この話、一見荒唐無稽な伝説ように思えますが、甘利山の登山道には、伝説に纏わる地名が今も残っています。
領民達とともにサワラ池に向かう途中、鎌などを研いだと言われる「研場(とぎば)」や、
肩にかけた繰り棒を担ぎ直したと言われる「栗平(くりでいら)」、
などが知られています。
また、甘利山は現在、「甘利山財産区」によって管理されています。
これは、もともと甘利氏の領地だったこの山を、赤牛の成敗に貢献した領民達に分け与えたことが起源と言われており、近年までそのときの証文が残されていたとも伝えられています。
う~ん、サワラ池と赤牛の話し、まんざら伝説でも無さそうな気がしますね
甘利神社
甘利山石碑
さて、甘利山では11月に
「ヒルクライムチャレンジシリーズ2012 韮崎 甘利山大会」が予定されています。
大会では、県有林のカーボンオフセットも活用されるなど環境に配慮し開催されます
歩いて登るのはもちろん、自動車でも、そして自転車でも楽しめる甘利山。
赤牛伝説の名残を探しながら、私も登ってみようと思います。
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!