今週のインデックスは・・・おざら
さて、私の目の前には山梨の郷土料理、「おざら」があります。
取材協力 ほうとう・おざら ちよだ
早速ですが、頂きます・・・
麺を汁につけて・・・ズズズ
取材協力 ほうとう・おざら ちよだ
このつるつるした麺がたまらないですね。
さっぱりしているので、暑い時季でもたくさん食べられますね。
近年「おざら」は、県内の多くの飲食店で提供されており、麺も「ほうとう」同様、薄い幅広麺が、そして名称も「おざら」が一般的となっています。
かつて県内では、冷や麦など、冷たくして食べる麺類のことを「おざら」とか「おだら」などと呼ぶ風習があり、場所によっては「お麺類」、と呼ぶところもあったそうです。
取材協力 ほうとう・おざら ちよだ
お米が尊かった時代、冬場は「ほうとう」が、そして夏場にはこの「おざら」がよく食べられていました。
特に「麦秋」を迎えるこの時季、かつて県内の農家では、小麦の収穫やお田植え、それに養蚕などが重なり、大変な忙しさでした。
そんな時「おざら」は比較的調理に手がかからず、つゆの味付けもしっかりしていることなどから、おかずもそれほど必要としませんでした。
農家のお嫁さん達には、大変重宝された料理だったと言います。
「おだら」や「ほうとう」の麺が薄いのは、早く火が通るようにとの工夫からだそうです。
昔の農家では、地(じ)で獲れた小麦粉を使って、「おざら」の麺を打っていましたが、最近では、県内の小麦の収穫量は年々減っていて、多くの小麦粉は輸入に頼っているのが現状です。
これは、取引価格の低迷や農業の担い手不足が主な原因で、平成元年の収穫量、785トンに対して、平成20年には68トンと、20年間で10分の1以下に減少してしまいました。
その後、国の政策や農業法人の参入などにより小麦の生産量は、回復傾向にありますが、依然低い水準です。
県産の小麦粉を使って作る「おざら」は幻のものになりつつあるんですね。
さて、これら農業全般にわたる従事者不足を解消すべく、県では、新たな担い手の育成に力を入れています。
新規就農者に対する様々な支援も行っていて、農業経験のない人でも、農業に就きやすくサポートする制度もあるんですよ。
詳しくは山梨県担い手対策室または、山梨県就農支援センターにお問い合せください。
取材協力 ほうとう・おざら ちよだ
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!