今週のインデックスは…茅ヶ岳
北杜市から甲斐市にわたって緩やかな稜線を描いている山が茅ヶ岳です。
形が八ヶ岳に似ていることから、昔から混同されたり、比較されたりしてきました。
「偽八(にせやつ)」とも呼ばれているんです。
標高は1704メートル、およそ100万年前にできたと推定される火山です。
茅ヶ岳という名前は、
火山の噴火でできた酸性の土壌に強いススキ、カヤが山麓を覆っていることが由来
と言われています。
標高1000メートルより下の裾野では傾斜の緩い台地になっているんですが、
実はこれ、火砕流によってできた火山性の扇状地なんです。
火山台地の特徴の一つは、水が乏しいこと。
作物などが育ちにくい環境でした。
だから昔は、馬や牛を放牧して繁殖させたり、釜無川や御勅使川が氾濫したときに備えて、
主要な交通路が敷かれたりしていました。
さて、登山ブームの現在、茅ヶ岳は、人気の山の一つに数えられています。
この時期、茅ヶ岳の麓では桃やリンゴの花が咲き、道中では、ツツジの群生、シラカバ林の中から聞こえる野鳥のさえずりなど自然を満喫できるポイントが目白押し。
頂上へは韮崎市側の登山口から、およそ2時間半。
頂からは南アルプスや富士山などが360度見渡せる大パノラマ。
登山に挑戦したくなる気持ちがよく分かります
ところで、随筆集「日本百名山(新潮社、1964年刊)」をご存知ですか?
現在も続いている登山ブームのきっかけとなった1冊と言われているんですが、
この本の著者・深田久弥(ふかだきゅうや)が茅ヶ岳登山中に亡くなったことから、
茅ヶ岳は登山ファンが詣でる聖地になっているんです。
彼の没後10年を経た昭和56年、韮崎市観光協会では、茅ヶ岳登山口に深田久弥記念公園を
作り、公園開設の翌年から毎年4月の第3日曜日に彼を偲んで記念登山などが行われる
「深田祭(ふかださい)」が開かれています。
今年は今週末4月22日(日)に31回目となる深田祭があります。
ヤマザクラが見られる千本桜公園を歩く登山コースもおススメです
週末、家族のふれあいや気分転換にお出かけして見てはいかがですか?
「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!