きょうのインデックスは・・・「水かけ菜」
皆さん召し上がったことはありますか?
桂川流域の都留市周辺で明治からお米などの裏作として栽培されている冬野菜です。
収穫の終わった田んぼに、10月から種をまいて、最低気温が氷点下近くなる11月下旬に、畝に水を引き込みます。そして収穫は12月下旬から2月下旬まで続きます。
富士の湧水も流れる桂川は、冬場でも水量が豊富で水温も10~12℃を保っているので、冬の寒さが厳しいこの地域で貴重な青物野菜の栽培が可能になっています。
昭和60年頃には都留市の各地で盛んに栽培されていましたが、現在栽培が行われているのは市内でも十日市場地区だけとなっています。こちらでは平成の名水百選にも選ばれた湧水を利用しているそうです。
「水かけ菜」は、小松菜に似ていますが、小松菜より大きく、葉っぱはカブに似ています。
“葉っぱに霜が2、3度あたると甘みが増す”といわれていて、外気温と水温の差が大きくなると甘みを増すということです。
また、各種ビタミンやミネラルが豊富に含まれていて、特にビタミンCは、100グラムあたり約80ミリグラム程度含まれるといわれ、キャベツの倍も含まれています。
味わいですが、繊維が柔らかく、甘みを持ち、地元では正月の雑煮には欠かせない食材で、大鍋に
ウドンと一緒に煮込んで食べるのが一般的なんだそうです。
最近では、都留市商工会が中心となって「水かけ菜」の粉末を練りこんだニョッキを売り出したり、
都留文科大学の学生が、茹でてすり潰した「水かけ菜」を小麦粉に練りこんで、鮮やかな緑色のウドンを開発したりしています。
おいしそう・・・
この「水かけ菜」ウドンは都留市戸沢の「カフェかたつむり」で予約をすると味わえるそうです。
山梨県内には、「水かけ菜」以外にも、甲斐市の「やはたいも」、早川町の「茂倉(もぐら)うり」、
市川三郷町の「大塚にんじん」などの特産・伝統野菜があります。
しかし、近年、農家の高齢化や減少によりその生産量なども危ぶまれています。
「水かけ菜」についても同じで、このような状況を受け都留文科大学では、授業の一環で、地域の
特産品の付加価値を高めて広くアピールし、販路開拓の研究などを目的に、学生が「水かけ菜」を栽培しています。
また、地元農家が栽培した「水かけ菜」を一畝(一通り)単位で購入して、収穫体験ができる
オーナー制度も人気があるそうです。
県では、“地元で採れた農畜産物を地元で消費する”地産地消を推進しています。
顔が見えるって安心ですよね。またそこからの人のつながりも大切にしたいですね
凛とした冷たい空気の中、富士の湧水で育った「水かけ菜」。
味わうことができるのもあと少しです。皆さんも是非賞味ください