きょうのインデックスは・・・「氷のリース」
今回は、スタジオを飛び出して北杜市高根町清里にあります、清泉寮にお邪魔しました。
昼すぎでしたが、気温は1℃もありません。雪が風に舞ってとてもきれいなんですが、やっぱり寒い・・・。
でも、寒いからこそ楽しめることがあります。
それが、この大きな「氷のリース」です。
直径は約2メートル40センチ、重さもおよそ800キログラム!
石河アナと比べると、こんな感じです
清泉寮では、訪れた方に楽しんでもらうために、毎年、氷でリースを作っていましたが、今年はさらに大きなものが作れないか?ということで、職員有志の皆さんで制作されたそうです。
作り方は企業秘密ということですが・・・子供用のプールを使って、清里の寒さで少しずつ凍らせて、およそ1カ月間かけ作ったそうです。
氷の中に見える赤色や黄色、緑色・・・・実は北杜市産のリンゴやカリン、また清里の森のモミの木が入れられていて、彩もきれいです。
今回は初めての試みなので、氷に気泡が入り白くなってしまったということで、もっと透き通った特大リース(第2弾)を制作中とのことです。そちらも楽しみですね
この氷のリース、氷が解けるまで楽しめます。
かわいいリースも森のあちこちに・・・
また、清泉寮では、豊かな森・自然、生き物の様子が楽しめるガイド、室内ではクラフトなども体験できます。さらに、やまねミュージアムでは絶滅危惧種の「やまね」の冬眠を観察することができます。
そして恒例となった、寒いほど割引率が大きくなる、「寒いほどお得フェア」も2月の1ヶ月間、開催されます。たとえば、朝10時の気温が-5℃以下なら50%引き!(半額)になる商品もあるんです!
(清里高原のおよそ60の飲食店や宿泊・観光施設などがフェアに参加しています。)
寒さも増して、インフルエンザの流行期に入っています
手洗い、うがいの徹底、また咳が出るときはマスクの着用をお願いします。
体調を整えて、冬の清里を満喫してみてください。
やっぱり食べました
2011年1月アーカイブ
きょうのインデックスは・・・「甲斐絹(かいき)」
「甲斐の国の絹」と書いて「かいき」。山梨の伝統織物です。
「甲斐絹」は、非常に軽く、薄手の生地でありながら腰があって、玉虫色のように輝く独特の光沢と、サラッとした風合いで、羽織の裏地に用いられる高級絹織物として、江戸時代から昭和初期にかけて、郡内地域で盛んに生産されてきました。
そのような風合いは、「絹100%」や「先染め」であること、また「先練り(さきねり)」といわれる、織る前に、糸に付着したセリシンというタンパク質を除去したり、「無撚り(むより)」、これは通常、糸を強化するための糸のねじり合わせを行わないこと、などによって醸し出されます。
非常に高い技術が要求される織物なんだそうです。
京都などで商業文化が花開いた元禄(1688-1704)の頃になると、絹織物の需要はさら増えて、郡内の織物は井原西鶴の『浮世草子・好色一代男』にも名前が出るほどに!
京都では『にせ郡内』と呼ばれる模造品まで出現するほど人気だったといわれています
そして明治に入ると、「甲斐絹」は質・量ともに最盛期を迎えます。
昭和初期まで安定生産期が続きますが、第二次世界大戦を境に生産額は激減、ファッションの変化や化学繊維の需要が増えたこともあって、「甲斐絹」は1940年代以降、姿を消していきました
さて、甲斐絹のルーツですが、いまからおよそ400年前に行われた南蛮貿易の中で、日本にもたらされた織物・糸類の中の『海気(かいき)』と呼ばれているものがルーツといわれています。郡内地域では明治30年代頃までこの「海気」という字を使用していそうです。
甲斐国の絹という字を使うようになったのは、一説によると、初代県知事「藤村紫朗」氏が、「海気」の生産が殆ど甲斐の国で行われ、特産品であったことから、現在の文字を付けたという説もあります。
この、甲斐絹にまつわる伝説として、「徐福伝説」というがものがあるのをご存じでしょうか?
紀元前3世紀頃、秦の始皇帝の命によって、徐福は、若い男女を数多く従え、日本の不死(富士)の霊山の麓に、不老不死の薬を求めて、現在の富士吉田市大明見に入って、薬を探しました。しかし、その薬は見つからず、この地に定住し、徐福らが養蚕・機織りの技術をこの地の人々に教えたというものです。
「甲斐絹」が姿を消した戦後、甲斐絹の高い技術を生かして、傘地、裏地などを生産し、近年は、ネクタイや、婦人服など、高品質でバラエティーに富んだ製品を生み出しています。中でもネクタイ地の生産量は、国産品の4割を占め日本一です。
また、失われた「甲斐絹」を復活させる取り組みが、富士北麓地域の織物職人のみなさんの手によって行なわれています。
これまでは、国内外の有名ブランドの受注生産が中心でしたが、近年は、織物組合や企業が独自のブランドを立ち上げて、製品を開発し販路を開拓する動きが活発になっています。
さらに、産地の若手が、東京造形大学の学生とコラボした商品開発や異業種(ジュエリーやニット)の若手とともにデザインゼミを実施するなどの新しい動きもあります。
このような中、県では、国内外の販路拡大を支援するととともに、富士工業センターを通じて新技術やデザインの開発などの支援を行なって郡内地域の織物産業を守っています。
今年、2月28日~3月2日には、ネクタイ日本一の産地をアピールするため「やまなしネクタイフェア」を東京で開催てし、トレンドを意識した新しいネクタイを提案するそうです。
今後もどんな商品が誕生するか楽しみですね
甲斐絹ミュージアムのホームページはこちらです。
きょうのインデックスは・・・「どんど焼き」
毎年1月14日を中心に全国各地で行われる「どんど焼き」。
「どんどん焼き」と呼ぶ地域もあるでしょうか?
「どんど焼き」は、左義長(三毬杖・さぎちょう)とも呼ばれ、神社や道祖神のある場所に、竹やわらで
円錐形などのやぐらを作り、お正月の門松やしめ飾り、また書初めなどを持ち寄って焼く、
小正月の「火祭り」です。
子供会(子供クラブ)などが中心となって行う行事として、日本全国で広く見られる風習で、中でも仙台市の大崎八幡宮のものは市内各所から数千人が訪れるという盛大なもので、市の無形民俗文化財に指定されています。
東京では江戸時代に火災予防のために禁止されて以降、廃れてしまったといことです
「どんど焼き」や「左義長」は、大きく別けると、その年の福や徳を司る神である歳徳神(としとくじん、とんどさん)のお祭りとされる地域と、地域の守り神・道祖神(どうそじん)や賽の神(さいのかみ)のお祭りとする地域があります。
「山梨県史」によりますと、「どんど焼き」が道祖神と結びついているのは岐阜、新潟、長野、山梨、静岡などの中部地方と関東地方の一部に過ぎないとのことです。
地区の人が集まって、「どんど焼き」の火にあたり、マユダマの団子を焼いて、健康と養蚕のアタリ
(豊作)を祈り、黒く焼いた団子を食べれば虫歯にならず、火に当たればその一年を健康に過ごせる。
また、灰を持ち帰り家のまわりに撒くと、蛇や病気が入ってこない、火事にならないなどのご利益が伝えられています。
県内各地で独特の風習があって、上野原市秋山の地区では、煙のたなびき方で一年の吉凶を占ったり、山梨市や甲州市などでは道祖神を取り囲むように正月飾りなどや小屋を作るところがあったり、富士河口湖町西湖地区では、成人式を迎える若者たちが、「どんど焼き」の火の中に立てられた半焼けの大木によじ登り、その木が人々に引き倒される直前まで木にしがみついているという肝試し的な通過儀礼を近年まで行っていたそうです
地域によっては、道祖神が祀られている場所にセーノカミという“ご神木”や、“ヤナギ”など呼ばれる10メートルにも及ぶ巨木が立てられたりします。
県内では、道祖神の前で「どんど焼き」が行われることが多いのですが、最近は火災予防のために、川原や田んぼなどに移されて行われるようです。
この時期は、強風が吹きやすく、乾燥した気象状況が続きます。また、山林には燃えやすい落葉が多く残っていることから、一度火災が発生すると非常に大きな被害となる恐れがあります。
暖房器具をはじめ、屋外においても火を使う機会が多い時期ですので、火の取り扱いには十分に注意していただきたいと思います。
きょうのインデックは・・・「ウグイス」
今回は新年にふさわしい「ウグイス」がキーワードです。
ウグイスは、「山梨県の鳥(県鳥)」であることを皆さんご存知でしたか?
ウグイスは、春を告げる鳥として、昔から愛され、親しまれています。
ウグイスは里にも奥山にも生息して、他の鳥のヒナを育てるという優しい習慣をもっています。
(特にホトトギスはよく、ウグイスに子どもを育ててもらっているそうです。)
このことから、「明朗と慈愛」を表しているということで、昭和39年6月、山梨県の鳥として制定されました。
ウグイスの囀り(さえずり)は、ご存じ「ホーホケキョ」。
多くの鳥のオスが囀りますが、囀りの働きの一つは、メスを引きつけるため。
一般的に、鳥はつがいになると、あまり囀らなくなるといわれています。
しかし、ウグイスのオスは、早春から真夏まで長期にわたって活発に囀り続けます。
なぜかというと、ウグイスは一夫多妻だからで、なかには、一夫六妻・・・6匹の妻を迎えていたオスもいたという報告もあるくらいです
ウグイスは、メスが頻繁に離婚・再婚を行うため、一夫多妻となります。
その離婚の原因は、捕食(他の生物に食べられること)によって卵やヒナを失うことによります。
ウグイスは巣を薮の中に作りますが、薮の中に作られる巣は、ヘビや哺乳動物に襲われることが多く、ある研究では、無事に巣立ちにまで至るのは、わずか27%と報告されています。
捕食者が原因で再婚を求めるメスが生まれ、オスは多くのメスを妻にするために、囀り続けているというわけです
さて、ウグイスの囀りは、「ホーホケキョ」ですが・・・
この鳴き方、“息をいつ吸って、吐いているか”については、未だに学界でも、正式な見解が出ていないんだそうです。
ただ、鳥類では、ノドの奥に左右に分かれた「鳴管」というものがあって、そこでは左右で異なる音を出せる上に、音の変調をかける際の筋肉も左右別々に動かせることが分かっています。このため、1羽で掛け合いのように鳴いたり、さらには、1羽だけで合奏のように鳴いたりすることも出来るということです。
ウグイスの鳴き方も、左右2つの鳴管を上手く使い分けて鳴いていると考えられています。
県の鳥は、「ウグイス」ですが、「県の花」「県の木」をご存知ですか?
ちなみに、県の花は「フジザクラ」、県の木「カエデ」、 県の獣「カモシカ」です。
では、新春なので石河アナの一句!
「うぐいすの 声で振り向き 姿なく」がひねられました。
(うぐいすの声で振り返ると、その姿はいつも見えない・・・それも風情がありますが、石河アナ的には、鳴いている姿を見たいそうです!)
山梨県に関するキーワードとともに、さまざまな蘊蓄ほか、旬な情報をお届けする「やまなしINDEX」。
今年もますます頑張りますので、ぜひお聴きください。