きょうのインデックスは・・・「無尽」
無尽・・・山梨ではよく耳にしたり、目にする言葉ですね。
東京出身の石河アナは、山梨に来て、「これって何のこと?」と思ったそうです。
“無尽”とは、何人かが集まって、定期的にお金を払い込んで、必要な人に集めたお金を融通する金融の形。
鎌倉時代に登場した庶民がお互いに助け合うシステムで、江戸時代に入ると全国に広がりました。
明治時代には、営業を目的とした無尽業者も誕生。大きくなった一部の無尽会社は、後に相互銀行へと発展していきました。
一方、庶民の無尽は、銀行や信用金庫などの近代的金融機関が発達するにつれ次第にその姿を消していきましたが、ここ山梨では、 個人的な集まりの“無尽”は衰退しなかったそうです。
特に、戦後の物やお金がない時代には、高価な書籍を購入するために月掛け5千円で金銭を融通し合うものや、台所の改善や乳牛の導入のための無尽もあったとのことです。
また県内には、金銭ではなく、物品を融通しあう“無尽”もかつては存在して、茅(かや)を毎年一定量出し合って、一軒ずつ順番に屋根を葺き替えていく“茅無尽”があったり、ある一軒が風呂を炊いて、その風呂に近所の人が入りあう“風呂無尽”もあったそうです。
今では想像もつかないくらい、ご近所が助け合っていたんですね~
山梨のお年寄りの健康寿命が長いのは「無尽」もその秘訣の一つといわれています。
仲間と繋がって、コミュニケーションをとることが健康に良いそうです。
現在では、“無尽”のことを「飲み講」などと言って、お金を融通する場(競り合って落とす場)ではなく、仲間が集まって開く宴会を指すことが多く、年に一度の旅行のために積み立てる「旅行無尽」も多いのではないでしょうか?
さて、年末が近づいて“無尽”の忘年会も多いと思います。お酒の席で心配なのが飲酒運転です。
山梨県の、今年、上半期(1~6月末)における人口10万人当たりの飲酒運転事故発生件数は、全国ワースト2位。飲酒運転による取り締まり件数は、10月末時点で379件と、去年よりも増えています。
個人差もありますが、例えば、ビール中ジョッキ(500ml)を三杯ほど飲んだ場合、アルコール分解には12時間かかるそうです。飲酒した翌日でも、自分では二日酔いではないと感じていても体の中にはアルコールが残っている場合があって、とても危険です
県では、「年末の交通事故防止県民運動」と「飲酒運転しない・させない山梨」キャンペーンを実施し、ハンドルキーパー運動の推進などにより、悪質・危険な飲酒運転の根絶を呼びかけています。
飲酒運転は、まわりの多くの人を悲しみに巻き込んでしまう「悪質な犯罪」に繋がります。
山梨の“無尽”の風習を楽しみ続けていくためにも、飲酒運転をみんなの力で根絶させましょう!