きょうのインデックスは・・・「けし」
山梨で“けし”と言えば・・・「寄ってケシ」とか「食べてケシ」で山梨の皆さんは日常使っている言葉ですが・・・、きょうは甲州弁のお話しではありません。
きょうの「ケシ」は植物の「ケシ」。
英名はOpium poppy 。
ポピーというと、「ヒナゲシ」や「ブルーポピー」など可憐な花を想像してしまいますが、“けし”には様々な種類があります。
Opium poppyの「Opium」とは“アヘン”という意味。
ケシからは、麻薬である“アヘン”が採取でき、この“アヘン”を精製したものが、モルヒネやヘロインになります。
“けし”は花が枯れると、「芥子坊主(けしぼうず)」と呼ばれる、ニワトリの卵から拳大の、独特な形の果実をつけます。その実が熟すと実の頭に穴があいて、ぎっしりと詰まった、直径0.5mm にも満たない、小さな、小さな種が遠くまで飛び出します。
ちなみに、“とても小さいこと”を「けし粒のような・・・」と表現するのは、この小さな種が由来になっています。また「ケシの実」=ポピーシード自体は安全とされているため、アンパンにまぶされていたり、七味唐辛子にも入っています。
ケシから採取されたアヘン、ヘロインは古くは医薬品として使用され、ケシが栽培されていた歴史がありますが、現在は、薬物が採取できる種類のケシの栽培は禁止されています。
ここ山梨で、ケシ栽培がされていたかは定かではありませんが、違法なケシが自生していて除去されるといったことがあります。今年も県内で自生しているケシの一種が発見され除去されています。
ケシの種は小さく大量で、遠くまで飛ぶため、ケシを完全に除去するのは、なかなか大変なようです。
また、美しい花をつけるので、違法なケシと知らずに栽培してしまっている、といったケースもあります。
このケシの種類には栽培してはいけないもの、園芸として栽培してもよいものがあるので、注意が必要です。
山梨県のHPにケシや大麻の見分け方が写真などで掲載されていますので、ぜひご覧ください。
山梨県衛生薬務課のホームページはコチラです!
ちなみに、「ヒナゲシ」は栽培してもよいケシですが、山梨でも山中湖の花の都公園で見ることができます。今は満開のようですよ
「ブルーポピー」は、花パーク フィオーレ小淵沢で見ることができますが、今は開花時期を過ぎているそうです。
春から初夏にかけて花をつけるケシ。山梨県では、「不正大麻・けし撲滅運動」を実施しています。
(※平成22年5月1日~6月30日 寒冷地等一部地域においては8月31日まで)。
不正栽培、または自生している大麻や、違法な「けし」と疑われるものを発見した場合は、最寄りの保健所または、県の衛生薬務課に連絡をお願いします。
また、山梨県警察では「薬物110番」を設置して、薬物に関する相談・情報を受け付けています。
電話055-228-8974(やくなし)です。
薬物は「ダメ。ゼッタイ!」。
みんなで目を光らせましょう!